京都呉服屋 夷川しめだと町方のきもの文化

花街と町方の着物文化


京都では着物文化が2つに分かれて発展しました。祇園を中心とする舞妓はん、芸妓はんのいる「花街」と、家業で商いをされる奥様方のいる「町方」の2つです。着物は着物でも、好まれる色や柄、着方まで全く違うのは、すぐに想像できるのではないでしょうか。お客様に見られるお仕事で相手を楽しませる花街と、商いや社交の場をわきまえる必要のあった町方。

どちらも共通しているのは、日々の和装で、女性としてのお洒落をさりげなくも存分に愉しみ、表現していたということ。

今のように、結婚式や成人式のような特別な時に1回着て終わりではありません。今は、和装すること自体が、特別に見えてしまうので、グッと押さえた当たり障りのない無地の着物を選ばれる方も多いようですが、今でも街中でちらほらと和服姿の女性をみかける京都では、さりげなくもお洒落な和装を愉しむことを忘れてはいないように思います。

皆様が着られる和装は、ほとんどの方が、京都の「町方」の着物文化で発展してきた着物になることでしょう。町方の着物文化とともに歩んできた、当方のようなオーダーメイドであつらえる京都の呉服屋が町方の奥様方と大切にしてきたことをご紹介いたします。